サーバの脆弱性という言葉を耳にされたことはありますか?
言葉のイメージから、ネガティブで危険性の高いイメージを持たれるかもしれませんが、実際にその通りでサーバの脆弱性を放置した場合、サイバー攻撃の被害にあいやすく、情報流出や不正アクセスの被害にあう可能性が高まります。そして、その危険性は以前よりも高まっている状態です。
今回の記事ではサーバの脆弱性とはどのような状態を指すのか、なぜ脆弱なサーバを放置すると危険なのか、について解説します。
▶目次
1、サーバの脆弱性とは
サーバの脆弱性とは、どの様なことか何となくイメージできても具体的にはイメージできない方もいらっしゃるかと思います。サーバの脆弱性について簡単に解説いたします。
サーバの脆弱性とは
サーバの脆弱性とは、サーバ内に不具合や設計上のミスを原因とする欠陥が生じている状態のことを指します。
一般的な家電商品や機械とは異なり、サーバの脆弱性が生じている場合でも大体の場合PCを利用すること自体ができなくなるわけではありません。しかし、脆弱性が生じたまま利用を続けていると、サイバー攻撃を受けたりコンピュータウイルスの被害にあったりする可能性が高くなってしまいます。
脆弱性が生じる理由
脆弱性が生じる理由は、一言で言えば、コンピュータの設計やプログラムにミスが生じてしまったり、設計段階では気が付かないレベルの不具合が存在したりするためです。
特に、PCなどのインターネット機器の場合、商品を購入した後にも定期的にインターネットを通じて更新作業が行われます。
PCの製品の作成やアップデートのプログラム作成は、リリースまでの作業スケジュールが非常にタイトなケースが珍しくないこと、高機能・多機能なためチェック項目が膨大になり短い時間の中ですべてをチェックするのが非常に困難なこと、などです。
したがって、脆弱性は不良品を運悪く購入してしまった一部のユーザーだけではなく、全てのPCユーザーにとって非常に身近な存在なのです。
2、サーバの脆弱性が危険な理由について
サーバの脆弱性については早急な対応が必要です。
もし、サーバの脆弱性に気が付いていながら対応が後回しになっている企業があれば、早急な対応が求められます。その理由について解説します。
サーバの脆弱性放置が危険な理由
サーバの多くは、外部に向かって公開されているので、脆弱性が生じている場合、攻撃を受けるリスクは他のPCやネットワーク機器よりもさらに高いものとなります。逆に言えば、脆弱性のみられるサーバPCを標的としたサイバー攻撃が仕掛けられるリスクが非常に高い、ということです。
実際に、近年では脆弱なサーバを標的にした大規模なサイバー攻撃が仕掛けられています。
2016年にサーバを標的としたランサムウェアが続発したことを皮切りに翌年の2017年には脆弱性を標的としたサイバー攻撃が頻発しました。
他のサイバー攻撃と同様ですが、サーバの脆弱性に漬けこまれてサイバー攻撃を受けた場合には、顧客情報の大規模な流出やウェブサイトのデータの不正な書き換えなどが起こります。
将来的にもサーバ脆弱性が標的になりやすい状況が続く
サーバの脆弱性を標的にしたサイバー攻撃は今後もしばらく続く見込みが高いでしょう。
というのも、サーバは企業にとってホームページの公開やメールの送受信など重要性が極めて高い役割を担っており、24時間365日休まずに稼働させることを前提としていることが多いからです。脆弱性の対策を行うためには、一時的にとはいえサーバの機能をストップさせる必要性が生じるため、対策を行うこと自体が業務への大きな支障となってしまうリスクがあるのです。
こうした理由から、サーバの脆弱性に気がついていながらも対応が後回しになってしまっている企業は少なからずあります。さらにサーバには重要な個人情報や顧客データが保護されているケースが一般的です。そのような事情を把握しているサイバー攻撃者にとっては、サーバの脆弱性というのは格好の攻撃対象に移っているのです。
3、まとめ
この記事では、サーバの脆弱性とは何かについて解説しました。また、サーバに脆弱性が生じている状態がなぜ危険であるかという理由について解説しました。
サーバの脆弱性とは、サーバのソフトウェアに不具合やミスが生じてしまっている状態のことをいいます。使用上、問題なくPCが作動している場合でも、脆弱性が生じている場合には非常に大きなリスクをはらんでいます。中でも最も大きいリスクは、サイバー攻撃の標的となってしまうリスクが非常に高いことです。
サイバー攻撃者はあらゆる手段を使って、脆弱性の見られるサーバを探し当ててきます。サーバは公開されていることが多いため、もし標的にされてしまったら、無防備な状態とも言えます。